御堂先生は溺愛中
1.大野さんは考え中
私には、お腹に大きな傷がある。
赤黒くてお腹を縦に割くような一本の線。
幼い頃病気で手術をしたときの跡だ。
『うわっ、大野の腹、きたね〜!』
『お前バケモンみたいだな!』
『人造人間か!?怖いからこっちくんな!』
今は時間が経って傷は薄くなったのに、クラスの男子から浴びせられた言葉は、私に突き刺さって今でも抜けない。
思い出したくなくても、ふとした瞬間に蘇って、心の中を抉ってくる。
それどころかどんどん痛みが増していくみたい。
それでも、私がこうして生きているのは一つの救いがあったから。