御堂先生は溺愛中
「ここの学校、俺が通ってた所だからさ、なんか嬉しいな。」
そう言ってふにゃりと笑う御堂に、凛は「ええっ!」と目を丸くした。
先生と同じ大学!?
…行きたいかも。
「といっても、俺は別の学部だけどさ。大野さんはどうして経営学部に?興味があったの?」
「ま、まあ…佐野先生がたまたまやってきて、相談に乗ってくれて…一応決めたって感じです。」
「ふうん…。」
そう返す御堂の声音はさっきよりも冷たくて、凛は、もしかしてやっぱり幻滅された!?!?と、そう思って心臓をばくばくさせていると、
「俺も相談乗るからされたちゃんと頼ってよ。」
そう言って御堂はまた笑った。
そんな御堂に凛はときめいて、心臓が握りつぶされたくらいに痛んだ。
本当は先生を頼りたい。
先生と話したい。
だけど先生は隣のクラスの副担で、クラスの子達の相談だって乗ってあげなきゃで、
それに素敵な人になるために、先生の力を借りるなんて意味がないじゃんって思った。
自分の力で、…さっき思いっきり佐野先生の力を借りちゃったけど…、なるべく御堂先生の力を借りずに頑張りたいって思う。
だから…
「大丈夫です!私1人で頑張るんで!」
そう言っていつもより元気な声で返した。
「…そっか。」
御堂は少し間を空けて、そう答えた。
凛は「じゃあ。」と言って急いで相談室を出た。
多分あの場所に、御堂先生の近くにいたら甘えちゃう。
だからそうなる前にさっさと離れないと。
凛はそう自分に言い聞かせて教室へ戻っていった。