御堂先生は溺愛中
「失礼しま〜す…。」
凛がそう言いながら辺りを見渡すと、御堂は前に見た時と同じように、パソコンに向かって作業をしていた。
それから視界に凛の姿を捉えると、「大野さん!?」と驚いたような表情をして立ち上がった。
ああ、いつもの先生だ。
そんな姿にもいちいち心臓が反応する。
「どうしたの?あ、テストの採点間違えてたとか?」
今までほとんど凛の方から英語教科室に出向くことはなかったため、御堂は何があったのだろうと不思議に思いながら凛へと近寄った。
「先生…。」
勇気を出して発した声はあまりにもか細くて情けなくて、それだけで涙が目に溜まる。
「ん?どうしたの?」
御堂の柔らかく全てを包み込むような声に、凛の目から涙がひとつ溢れた。