御堂先生は溺愛中
「…大野さん?」
御堂は大野の涙を見るなり少し困惑した表情を浮かべた。
「あの、今まで本当にありがとうございました。」
そう言った途端、凛の脳内に今までの出来事が走馬灯のように浮かび上がった。
「……初めて先生と図書室で会った時、名前を覚えてなくて気まずい雰囲気にしちゃってすみませんでした。」
急に涙を流したかと思えばそんなことを言い出す凛に、御堂は思わず吹き出した。
「ぷはっ、そんなこともあったね。」
そう言って笑う御堂に、凛も少し口角を上げた。
「その後、先生は沢山差し入れしてくれて、私のこと好きって言ってくれて…
私が英語できないからって特訓もしてくれて、私が食べたいっていってたクッキーまでくれて、ありがとうございました。」
「うん、いいんだよ。」
御堂は凛の言葉に頷くとそう答えた。
「夏祭りの時も、私が突然傷を見せた時も、私のことを静かに受け入れれくれてありがとうございました。
…それに体育祭の時、先生は私に強い言葉を使ってまでリレーに出場させなかったこと。
最初は先生の考えが理解できなかったけど、今ではそれが本当の優しさだって理解できます。
それに、それがどんなに苦しいことだったかもわかります。」