イケメン幼なじみの2人に突然迫られて始まる三角関係(トライアングルラブ)
「確かにファッションは好きだけど、あくまで趣味だから。私はパパのように普通のお仕事がしたいって思ってるんだよね」

「なるほどな。ゆりなの気持ちはよく分かる。うちも母さんは漫画家だけど、父さんは普通の会社員じゃん?親を見てきたからこそ思うというか、親が凄すぎて親のようにはなれないというか…。だから俺も大学に行って、普通に就職しようって思ったもん」

一誠とは境遇が似ているからか、不思議と似た価値観や考え方をしていることが多い。
だからこそ、一誠には何でも喋ってしまう。一番信頼している相手かもしれない。

「一誠もそうなんだ。なんか安心したかも…」

皆が皆、夢や目標を持っているわけではない。分かっていても、夢がない自分に焦ってしまう。
そんな時に同じような考え方を持っている一誠に、私の心は救われた。

「大体の人がそんなもんだと思うよ。母さん達みたいに夢があって、それを仕事にしている人達の方が少ないからな」

夢があっても、必ずその夢が叶うとは限らない。
それでも何も夢を持っていない私からしたら、夢や目標を持っている人達が羨ましいと思う。

「確かに。そう考えるとママ達ってすごいよね。夢を叶えて、仕事にしているんだから」

「すごいよな。改めて親を尊敬するよ…」

パパにせよ、ママにせよ、私達を育てるためにお仕事をして、お金を稼いでくれている。
私が大学に通える未来があるのも、一誠が大学に通えるのも、両親のお陰だ。

「そうだね。親に感謝しないと…」

こんな話をするようになったことに、なんだか自分達も少しだけ大人になれたような気がした。
とはいってもまだまだ私達は子供だ。いつか本当の意味で親に感謝できる時がきたら、親に感謝したいと思っている。
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