バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
3・父と娘と暴力事件
「ルリミカ様。旦那様がお呼びです」

 寝て起きたら、随分と気分がよくなった。
 私は寝間着からドレスに着替えて、ラルラとともに執務室へ向かった。

「失礼いたします。お父様……」
「貴様は姉の婚約者を奪うのがどれほど愚かで、我が公爵家の評判を貶めるのか、わかっていない! だから、そんなことが言えるんだ……!」

 すると父親が激昂しながらテーブルを勢いよく叩いて、ソファーに座る妹を叱咤している場面に遭遇した。
 リナリアはまったく悪びれる様子がない。
 彼女はこてりとかわいらしく小首を傾げ、不思議そうに疑問を口にした。

「父様は、どうしてお怒りになっているの? 血縁上は、どっちと結婚したって同じはずなのに……」
「殿下の婚約者はルリミカだ! それは、貴様が生まれる前から決まっていたこと! それを今さら覆せるわけが……!」
「――その件で、私からお話がありますの」

 このままでは、いつまで経っても平行線だ。
 ここにいる意味がないと悟り、思い切って話に割って入った。
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