バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
彼の持つ剣で命を落とせば、私は過去に戻ってもう一度人生をやり直せる。
そういうことなのだろう。
「救済の歌姫が誰かを判定する家宝は、ホトロス王国で管理されていたからな。君達姉妹の歌声を耳にした際、どちらが該当人物なのか判断がつけられなかった」
「司祭があれを持っていることは、知っていましたの?」
「ああ。君とあれだけ揉めているんだ。陛下が息子に継がせるわけにはいかないと判断し、修道院に預けて秘密裏に救済の歌姫を探すように命じていたのはわかっていた」
「あなたが私にしつこく言い寄ってきたのは、もしものための保険と言うわけですのね」
彼は難しい顔でじっと唇を引き結び、黙り込んでしまった。
初対面から求婚してきて、殿下と言い争っている姿を見てからそのアプローチがさらに激しくなったのは、私がジェラルドに執着していた場合は最悪この国が滅びる可能性もあると考えているからなのだろう。
――違うならはっきりと宣言するはずだ。
彼が私に愛を囁いたのは、国民を守るため。
それ以上でも、それ以下でもない。
それを自覚した直後、ズキズキと胸に鈍い痛みが走ったのは――気の所為だと思いたかった。
そういうことなのだろう。
「救済の歌姫が誰かを判定する家宝は、ホトロス王国で管理されていたからな。君達姉妹の歌声を耳にした際、どちらが該当人物なのか判断がつけられなかった」
「司祭があれを持っていることは、知っていましたの?」
「ああ。君とあれだけ揉めているんだ。陛下が息子に継がせるわけにはいかないと判断し、修道院に預けて秘密裏に救済の歌姫を探すように命じていたのはわかっていた」
「あなたが私にしつこく言い寄ってきたのは、もしものための保険と言うわけですのね」
彼は難しい顔でじっと唇を引き結び、黙り込んでしまった。
初対面から求婚してきて、殿下と言い争っている姿を見てからそのアプローチがさらに激しくなったのは、私がジェラルドに執着していた場合は最悪この国が滅びる可能性もあると考えているからなのだろう。
――違うならはっきりと宣言するはずだ。
彼が私に愛を囁いたのは、国民を守るため。
それ以上でも、それ以下でもない。
それを自覚した直後、ズキズキと胸に鈍い痛みが走ったのは――気の所為だと思いたかった。