転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
自分が死んでから、兄はどのぐらい生きたのだろう。記憶が戻ってみれば、あの日のことが気になってしかたなかった。
「安心して。僕は九十九歳までしっかり生きたし、ひ孫の顔も見たから」
「ああよかった……って、ひ孫?」
「うん」
「結婚したの?」
「うん」
「そっか……」
ユリアは若くして亡くなったが、兄はしっかり天寿を全うしていた。結婚して、子供が出来て、孫が生まれて、ひ孫の顔も見た。きっと幸せな一生だ。
兄が、早死にしなかったのならよかった。
前世の両親も、娘が命を落としたことは悲しかっただろうが、孫やひ孫が生まれたら、きっとその悲しみを喜びで塗り直せただろうから。
「よかった。にいちゃは長生きしてくれて」
「……うん」
目尻に滲(にじ)んだ涙をそっと拭(ぬぐ)う。これ以上は、語るまい。
「そうだ、ユリア。お腹空かない?」
「実は」
「ご飯が少な目だから、夕食までお腹持たないよね……よしよし、おやつを食べよう」
アーゲルは、ひょいと上着の内側に手をやった。そして、そこからハムやチーズが練り込まれたパンを取り出す。
「そんなとこに入れてたの!」
「安心して。僕は九十九歳までしっかり生きたし、ひ孫の顔も見たから」
「ああよかった……って、ひ孫?」
「うん」
「結婚したの?」
「うん」
「そっか……」
ユリアは若くして亡くなったが、兄はしっかり天寿を全うしていた。結婚して、子供が出来て、孫が生まれて、ひ孫の顔も見た。きっと幸せな一生だ。
兄が、早死にしなかったのならよかった。
前世の両親も、娘が命を落としたことは悲しかっただろうが、孫やひ孫が生まれたら、きっとその悲しみを喜びで塗り直せただろうから。
「よかった。にいちゃは長生きしてくれて」
「……うん」
目尻に滲(にじ)んだ涙をそっと拭(ぬぐ)う。これ以上は、語るまい。
「そうだ、ユリア。お腹空かない?」
「実は」
「ご飯が少な目だから、夕食までお腹持たないよね……よしよし、おやつを食べよう」
アーゲルは、ひょいと上着の内側に手をやった。そして、そこからハムやチーズが練り込まれたパンを取り出す。
「そんなとこに入れてたの!」