転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
思わずびっくりして叫んでしまった。そんな上着の内側からパンを出すなんて。つぶれてしまうではないか――いや、つぶれてはいなかった。
そういえば、いつもそうやっておやつを出していたなと記憶を再確認。以前のユリアはそれがおかしいなんてまったく思っていなかった。
「これ、収納魔術。僕が作った謎空間にものをしまっておくと、劣化しないんだよね」
なにその便利能力。
アーゲルはパンを二つに割ると、大きな方をユリアにくれた。
「にいちゃが大きい方を食べなよ」
「もう一つあるからさ。あまり食べちゃうと、今度は夕食が入らなくなるでしょ。残したら残したで面倒だよ、あの人達」
「なるほど……おいち」
パンの香り。ハムとチーズの塩気。空腹の身体にじんわりと染みこんでくるアーゲルの温かさ。
(……まさか、ふたり揃って生まれ変わるとは思ってなかったけど)
前世でも、仲のいい兄妹だった。前世のユリアに恋人はいなかったけれど、兄はもうすぐ結婚する予定だった。
兄が結婚したら、義姉になる人とできるだけ仲良くしようと思っていたし、兄の婚約者もユリアを可愛がってくれていた。
そういえば、いつもそうやっておやつを出していたなと記憶を再確認。以前のユリアはそれがおかしいなんてまったく思っていなかった。
「これ、収納魔術。僕が作った謎空間にものをしまっておくと、劣化しないんだよね」
なにその便利能力。
アーゲルはパンを二つに割ると、大きな方をユリアにくれた。
「にいちゃが大きい方を食べなよ」
「もう一つあるからさ。あまり食べちゃうと、今度は夕食が入らなくなるでしょ。残したら残したで面倒だよ、あの人達」
「なるほど……おいち」
パンの香り。ハムとチーズの塩気。空腹の身体にじんわりと染みこんでくるアーゲルの温かさ。
(……まさか、ふたり揃って生まれ変わるとは思ってなかったけど)
前世でも、仲のいい兄妹だった。前世のユリアに恋人はいなかったけれど、兄はもうすぐ結婚する予定だった。
兄が結婚したら、義姉になる人とできるだけ仲良くしようと思っていたし、兄の婚約者もユリアを可愛がってくれていた。