転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 グレイスと同じぐらいの年齢だろうか。白髪の交ざり始めた髪を、首の後ろでお団子に結っていた。
 ユリアとアーゲルを見る彼女の目は、優しいもの。きっと、子供が好きなのだろうなと思わせてくれる。

「園長先生、今日は、我が家で預かっている子供達も連れて来た。兄の方がアーゲル、妹の方がユリアだ」
「アーゲル様と、ユリア様ですね。よろしくお願いします」

 膝を折り曲げた園長は、ふたりとしっかりと目の高さを合わせて挨拶をしてくれた。やはり、子供が好きなようだ。

「こちらの箱は、母からだ。家の者が縫った服や下着が入っているそうだ」
「ありがとうございます。子供達も喜びます」

 たくさん積まれていた箱の中身はなんだろうと思っていたら、辺境伯家の使用人達が手の空いた時間に縫った衣類が入っているようだ。
 少し離れたところから、子供達がこちらに目を向けているのにユリアは気が付いた。
 皆、清潔で、多少つぎはぎされていても、身体の大きさにあった衣服を着ている。髪はきちんととかされ、長い子は束ねていて、血色もいい。きちんとした食事をしている証拠だ。

「お前達、ここに住むの?」

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