転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 なるほど、そのうち魔物が出没するようにはなるけれど、今のところはそう心配しなくてもいいということか。

「……あれ」

 そう言えば、とテーブルの上に置かれていた箱にユリアの目が向けられる。今まであまり気にしていなかったけれど、箱には全面に何か文字のようなものが書かれていた。

「にいちゃ、これ魔術語じゃない?」
「そうだね。魔道具には、魔術語を使うものだから」

 魔道具は、動力源として魔石を使う。
 さらに魔道具の本体に魔術語で指示を書く。この方法にもいろいろとあって、それによって魔道具の効果が変わるらしい。

「この箱が、魔道具だってところまではわかったんだがな。何に使うものなのかはわからなかったんだ」

 探索を依頼してきた村の村長は、使い方のわからない魔道具なら持ち帰ってもいいと言ってくれたそうだ。
 村の周囲に出没していた魔物をついでに討伐し、上乗せの報酬としてこの箱をもらってきたというゼバルの説明を聞きながら、ユリアは箱の側面に彫られている魔術語を読み解こうとしていた。

(……温める? こっちは冷やす、かなぁ……)

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