転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 わかっていても、気持ちの方がついてこないらしい。

「今なら安全なんだな?」

 ダンジョンが魔素を集め、魔物が生まれ始めた時、どんな魔物が出てくるかはまったく判断できないそうだ。
 幸いなことに、一度に多数の魔物が生まれるわけではなく、少しずつ発生するために、その間にダンジョンの強度を判断できるらしい。

「ティリスが言うには、あと一週間もすれば魔物がぼつぼつ出てくるそうだ」
「私も、ティリスと同意見。魔素の流れからすると、一週間が限度でしょうね」

 ティリスやロスティのような魔術を扱う人は、ダンジョンの中の魔素の濃度もある程度わかるらしい。それを聞いて、ジョイはますます渋面になった。

「わかった。とりあえず、今日のところはこれで終わりにしよう。子供を連れていくというのは反対だが――反対だが、こいつらだからなぁ……!」

 こいつらだからって言い方酷い。まるで、アーゲルとユリアが常識外れみたいではないか。
 ユリアは膨れっ面になったけれど、ジョイはふたりをあくまでも普通の子供として扱いたいらしい。
 子供扱いされるのが、嫌ではないから不思議なものだ。

< 155 / 270 >

この作品をシェア

pagetop