転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 アーゲルの声は、ちゃんとジョイの耳に届いていた。しゅるしゅるとジョイの怒りが引っ込んでいって、ユリアはほっと息を吐き出す。

「無理にとは言わないわよ。ただ、アーゲルが興味を持ってるみたいだったからね。今のうちなら、私達がちゃんと護衛していれば、遺跡の探索ぐらいはできるってこと」
「そうねぇ。できたばかりのダンジョンだもの。それに、アーゲルの結界があれば、魔物がいてもどうにかできるでしょうし」

 ティリスとロスティの説明に、むむとアーゲルがうなりだす。

「それは、俺だけじゃ決められないからなぁ、父上と母上の許可ももらわないとだし――正直に言うと、俺は反対だ」
「えー!」

 声をあげたのはアーゲルだった。

「僕、行きたい。行ってみたい」
「だけどなぁ」
「あたしも! あたしも行ってみたい!」
「遊びじゃないんだぞ……あああ、もう。ちょっと待ってろ」

 旅の間、アーゲルは自分とユリアの身はきちんと守ってきた。魔術で魔物も退治したし、解体だってやってきた。
 途中、村を守ったのもアーゲルとユリアだ。それを思い出したらしいジョイは頭を抱え込んだ。
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