転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 クヴァールに案内されて向かった部屋は、まるで研究室のようだった。たくさんの紙が積み上げられている。床の上に散らばっているものもあった。
 四方の壁は棚になっていて、そこにも束ねられた本やら、なにかの素材らしきものが詰め込まれている。

「ええと、これは……」

 なにかの研究所なのだろうか。ユリアは興味を引かれたものに近寄っては確認し、また新たなものに気を取られてそちらに向かい、と室内を自由奔放に動き回っていた。

「ねえ、これ。あの魔道具じゃないかな」

 アーゲルが机の上の紙を指さす。そこにあったのは、『星を守る者』達が持って帰ってきた魔道具によく似た絵の書かれた紙だった。

「これは持って帰ろう。辺境伯家で調べていいよな?」
「あたし! あたしが読む!」

 ジョイが机の上の紙を取り上げたので、ユリアはその場でぴょんぴょん飛び跳ねて主張する。

「ジョイ、こっちも持って帰るか?」

 ゼバルが、別の棚に積み上げられていた紙を指さす。

「私これ、これが気になるわ!」
「私も!」

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