転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 前世ではたまにお世話になっていた。お湯を沸かして粉末や乾燥した食材に注ぐだけで、美味しい味噌汁やスープを飲めた。
 たしかにあれは、こちらの世界では見ていない。

「ええと、ものすごく冷やして、一気に水分を抜くんだっけ……?」
「僕の魔術で再現できたら、インスタントスープが作れると思わない?」

 その言葉に、ユリアは目を見張った。たしかにそうだ。
 野営の時はスープを煮込んでいる余裕などない時も多い。水と携帯食料を齧って終わりになることもあると聞いている。
 今回のダンジョン探索は、ダンジョン内では一泊しかしなかったし、ダンジョン近くの村で買い求めた野菜をスープにした。
 ユリアたちの場合は、出来上がった料理をアーゲルに預けておけば、いつだってできたてほやほやを出してもらうこともできる。
 けれど、これがもし普通の冒険者だったなら。生の野菜をダンジョン内までかついで行くのは大変だし、そもそも煮込んでいる時間を取れるかどうか。

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