転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 頭を振ってその思いを振り払い、手で水をすくってごくごくと飲む。水を飲んだら、今度は白い花。蜜を吸ったらまた水を飲む。
 黄色い花までそれを繰り返すと空腹はだいぶ落ち着いた。そのかわり、お腹はたぽたぽだ。

(……なんで、『お兄様』だけ大事にされるんだろ)

 少し離れたところにある木の幹に持たれるようにして、お腹を撫(な)でる。ぐぅぐぅ訴えていた空腹は、幾分ましになった。
 ユリアには、兄がふたりいる。長男のサールドと次男のアーゲルだ。サールドは、七歳、アーゲルは六歳。
 いくらユリアが幼いとはいえ、長兄と次兄の扱い、長兄とユリアの扱いに差があることぐらいわかる。
 たとえば、夕食に肉が出たとする。サールドには分厚い肉がたっぷり。パンもたっぷり。
 次兄とユリアには薄い肉が一枚か切れ端を集めたくず肉。パンも一つだけ。
 両親いわく、サールドは身体が大きいから、大人と同じぐらい食べる必要がある。アーゲルとユリアはまだ小さいから、少しでいいらしい。
 アーゲルも、サールドと同じぐらい大きいようにユリアには見えるのに。
< 2 / 270 >

この作品をシェア

pagetop