転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 ある程度連続して稼働するとそうなるらしいけれど、まだ対処方法は見つかっていない。試運転ではわからなかったこともたくさんあとから出てきた。

「ユリア、こっちにおいでよ」
「はい!」

 アーゲルに手招きされ、ユリアはぱたぱたと駆け寄る。辺境伯家の人達のことも大好きだが、兄の側が一番安心するのは変わらない。
 アーゲルは、ユリアを連れて今度はティリスの方へと向かう。ティリスは、別の魔道具を見ているところだった。

「ティリス、こっちは大丈夫?」
「ええ。連続して使えるのは二度までね。それが終わったら、三時間は魔道具を休ませたいところだわ」
「それじゃ、ティリスが言ったみたいに運用してもらおうかな。ジョイに言っておくね」
「ええ」

 アーゲルはまだ六歳だが、魔道具を開発したということもあって、この工場で重要な役目を任されている。
 ちらちらと先ほどの女性が、こちらに目を向けているのが見えた。

(……あたし達のことが気になるのかな)

 伯爵領から辺境伯領に来ている以上、アーゲルやユリアの行動が気になるのはしかたのないところなのかもしれない。
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