転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 あまりにも人が行き来するところに近いから、ふたりでこっそり隠れすむには向かないと諦めた場所だった。

「にいちゃ、ここ、あの小屋の近くだよね」
「……そうだよ」
「そっか……本当に戻ってきたんだね」

 アーゲルを信じていなかったわけではないけれど、伯爵領に戻ってきたのだと改めて実感する。しみじみとしていたら、クヴァールが戻ってきた。

「街の方に、魔物が向かっている。とりあえず街に入っておいて、必要そうなら加勢するって感じでどうだ?」
「そうするか」

 何も知らないふりで、『星を守る者』は街に入ることにした。もちろん、ユリアとアーゲルも同行だ。

「あれ、子連れなのか?」
「両親が亡くなった子供達を、祖父母のところに連れていく依頼を引き受けたんだ」
「……なんと、小さいのに可哀想だな」

 最初にアーゲルが口にした言い訳を、ジョイは活用するらしい。そう言えば、そんな設定もあったなと今になって思い出した。

「だが……魔物が近づいているんだ。別の街に行った方がいいかもしれないぞ」
「子連れだからな……追いつかれる可能性が高いと判断した」
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