転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
「……それもあるか。冒険者が来てくれれば、人手が増えて俺達としてはありがたいんだが」

 門番が、一行を中に通してくれる。
 街に入ってみると、魔物が近づいているのを知った人達が右往左往していた。
 避難場所に向かう者、当座の食料をかき集める者。冒険者組合に指示をあおぎに行く者に、今のうちに脱出しようと試みる者。
 とりあえず宿を取って休憩しようということになり、一行は近くにあった宿に落ち着いた。
 宿屋の一階は食堂になっており、こんな時でも食堂は営業していた。魔物討伐に赴く冒険者や街の警備隊のメンバーに食事を出しているらしい。

「あの門番、いい奴だったな」

 と、クヴァールがしみじみとする。

「本当だったら、こういう時街に近づいた冒険者は逃さないものなんだよ」

 ジョイが教えてくれたのは、街を救う手助けになる冒険者は逃してはならないらしい。あの門番は、子連れなのを見て、警告してくれたようだ。

「……クヴァール、食べ過ぎるな」
「大丈夫だって、兄貴。俺もちゃんとした冒険者だからな!」

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