転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 いずれにしても、腹ごしらえは必要だ。食べ過ぎると動きが鈍るから、と小さなパンとスープで食事を終える。
 少しすると、街の動きがいっそう慌ただしくなってきたようだった。宿の外から、たくさんの人が行き来する物音が聞こえてくる。

「遠距離攻撃のできる者は、防壁へ迎え! 近接戦闘が得意な者は、門の前へ!」

 さあ、魔物退治の始まりだ。

「にいちゃ!」
「うん!」

 慌てたユリアとアーゲルが走りだそうとする。

「こらこら」
「あなた達は私と一緒だって言ったでしょ」

 ロスティとティリスに首の後ろを掴まれ、アーゲルとユリアは動きを封じられてしまった。
 むぅとうなるものの、約束は約束だ。
 辺境伯領に連れ戻されたくなかったら、自分達のいるべき場所を離れてはならないと肝に銘じておかなければ。
 改めて、ティリスやロスティに連れられ、防壁へと向かう。ちょうど、冒険者や騎士達が配置に付いたところだった。

「子供は、帰った方がいい」
「僕、魔術が使えるんだ。だから、ここにいるよ」

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