トップアイドルは白衣の天使に恋をする
梓と待ち合わせした駅へ向かう電車の中

窓の外をぼんやり眺めながら、少しだけ深呼吸する

昨日よりは、少しだけ気持ちが軽い

完全じゃないけど

それでも、外に出ようって思えた自分に少し安心する

その時――

ブブッ

スマホが震える

画面を見ると、陽貴くん

心臓が、ドクンと鳴る

メッセージを開く

“今日、撮影終わりに会いに行っていい?”

その一文だけで、昨日のことが一気に蘇る

「……っ」

一人で、顔が熱くなる

なに思い出してるの私……

思わずスマホを胸に押し当てる

恥ずかしい

でも、それ以上に―嬉しい

自然と、口元が少し緩む

恋人になったんだ、って

改めて実感する

少しだけ指が止まってから、ゆっくりと返信を打つ

“いいよ”

少しだけ迷って

“待ってるね”

送信

画面を閉じても、胸のドキドキはなかなか収まらなかった

――
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