あの娘と私
美佐子の嫉妬
「泰子?」
涼の声にはっとする。
「あ、ごめん。何? 涼」
「何考えてた? いつになく真剣な顔だったけど」
「もう! いつになくって何よ!
そんなに真剣な顔してたかな?」
「うん。怖いほど」
「ごめん」
「謝ることないけど?」
私は改めて涼を見つめた。
美佐子のことは好き。でも、やっぱり涼は譲れない。
こんなに人を好きになったことはないし、その想いが通じたのも初めてのことなのだ。
この恋は譲れない。
「私、涼のこと大好き」
「何? 急に」
「なんでもない。言いたくなっただけ」
涼はそう言った私の頭を胸にぎゅっと抱いた。
「可愛い奴」
「あの、さ。話は変わるけど、田村さんのことだけど」
涼の口から美佐子のことが出て私は一気に緊張した。
「美佐子が、どうか、した?」
「え、ああ。うん。
田村さん、ちょっと怖い気がして」
「え?」
涼は言いにくそうにしている。
「何? 怖いって……?」
「いや、泰子が気付いてないなら、まあ、いいか」
珍しく涼にしては歯切れが悪い。言いたくなさそうだけれど、逆に気になってしまう。
「どういうこと?」
涼は目を泳がせる。私はそんな涼の様子が気が気でない。
「田村さんが泰子を見る目が……」
「え?」
「俺、女ってあんな目するんだと思うと怖いよ。田村さん、本当に泰子の友達なの?」
涼の言葉に私はなんとなく理解した。
涼を好きな美佐子。
そしてその涼と仲のいい、いや、もしかしたら付き合っているってばれているのかも? な私。
そうだよね。大切な友達だけど、譲れないと思った私と同じ。
美佐子は私と友達だけど、私を憎いと思っていても仕方ない。
私はそんな美佐子の態度が理解できるけれど、同時に驚いてもいた。
あの美佐子が私に嫉妬するなんて。
あんなに魅力的な子がこの私に?
意外ではある。
でも美佐子も普通の人間なのだと私はより美佐子を身近に感じた。
「うん、美佐子は大事な友達だよ。美佐子は涼が好きなんだと思う。
でも、親友だからこそ、私も手は抜けない。大好きな涼には私のそばにずっといて欲しい。だから負けない」
言い切った私の頭を涼は自分の胸に引き寄せる。
「バカだなあ、泰子? 俺は泰子が好きだからそばにいるんだけど?」
私は涼の胸に頭を預けて、
「ありがとう、涼」
と言った。涼の気持ちがとても嬉しかった。
涼の声にはっとする。
「あ、ごめん。何? 涼」
「何考えてた? いつになく真剣な顔だったけど」
「もう! いつになくって何よ!
そんなに真剣な顔してたかな?」
「うん。怖いほど」
「ごめん」
「謝ることないけど?」
私は改めて涼を見つめた。
美佐子のことは好き。でも、やっぱり涼は譲れない。
こんなに人を好きになったことはないし、その想いが通じたのも初めてのことなのだ。
この恋は譲れない。
「私、涼のこと大好き」
「何? 急に」
「なんでもない。言いたくなっただけ」
涼はそう言った私の頭を胸にぎゅっと抱いた。
「可愛い奴」
「あの、さ。話は変わるけど、田村さんのことだけど」
涼の口から美佐子のことが出て私は一気に緊張した。
「美佐子が、どうか、した?」
「え、ああ。うん。
田村さん、ちょっと怖い気がして」
「え?」
涼は言いにくそうにしている。
「何? 怖いって……?」
「いや、泰子が気付いてないなら、まあ、いいか」
珍しく涼にしては歯切れが悪い。言いたくなさそうだけれど、逆に気になってしまう。
「どういうこと?」
涼は目を泳がせる。私はそんな涼の様子が気が気でない。
「田村さんが泰子を見る目が……」
「え?」
「俺、女ってあんな目するんだと思うと怖いよ。田村さん、本当に泰子の友達なの?」
涼の言葉に私はなんとなく理解した。
涼を好きな美佐子。
そしてその涼と仲のいい、いや、もしかしたら付き合っているってばれているのかも? な私。
そうだよね。大切な友達だけど、譲れないと思った私と同じ。
美佐子は私と友達だけど、私を憎いと思っていても仕方ない。
私はそんな美佐子の態度が理解できるけれど、同時に驚いてもいた。
あの美佐子が私に嫉妬するなんて。
あんなに魅力的な子がこの私に?
意外ではある。
でも美佐子も普通の人間なのだと私はより美佐子を身近に感じた。
「うん、美佐子は大事な友達だよ。美佐子は涼が好きなんだと思う。
でも、親友だからこそ、私も手は抜けない。大好きな涼には私のそばにずっといて欲しい。だから負けない」
言い切った私の頭を涼は自分の胸に引き寄せる。
「バカだなあ、泰子? 俺は泰子が好きだからそばにいるんだけど?」
私は涼の胸に頭を預けて、
「ありがとう、涼」
と言った。涼の気持ちがとても嬉しかった。