アンコールはリビングで
5. 夕暮れの帰路

カフェを出る頃には、空はすっかり茜色に染まり、夕暮れの涼しい風が吹き始めていた。

「ほら、帰るぞ」

湊は理紗への贈り物の入った紙袋を片手で持ち直すと、空いた手で、再び私の手をしっかりと握りしめた。

私の髪には、今日彼がプレゼントしてくれたガラスのバレッタが、夕日を反射してキラキラと光っている。

オレンジ色に照らされた二人の影が、アスファルトの上に長く伸びていく。

駅へと向かう道を歩きながら、私は繋がれた彼の手を、ぎゅっと握り返した。

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