アンコールはリビングで
「……すごい、かっこいい。なんか……芸能人みたい」

「……はは、これからなる予定なんですけどね」

軽口で返したが、俺の耳も熱くなっているのが分かった。
今日の彼女は、誰にも見せたくないくらい綺麗だ。

「……凪さんこそ」

俺は一歩踏み出し、彼女の瞳を見つめた。

「……似合ってます。その色、すごく綺麗っすね」

「あ、ありがと……春だし、たまにはいいかなって……」

お互いに褒め合い、照れて視線を逸らす。
まだ付き合ってもいないのに、甘い空気が二人の間を流れる。

最高のスタートだ。

俺はポケットから手を出し、彼女をエスコートするように歩き出した。

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