アンコールはリビングで
雑炊を平らげた凪は、手早くメイクの仕上げと着替えを済ませて、鞄を手にリビングへ戻ってきた。
だが、玄関へ向かう足取りは、どこか少しだけ重そうだ。
「……本当は病み上がりの湊が心配だから、今日一日一緒に家にいたいんだけど……」
困ったように眉を下げて、名残惜しそうに俺を見つめてくる凪。
「ん……。俺はもう平熱だし、大人しく寝てるから心配すんな」
「うん……。それじゃ、私行ってくるね。湊は今日一日、絶対安静にして、ゆっくり休んでるんだよ? 何かあったらすぐメッセージ送ってね」
「分かってるって。気ぃつけてな」
玄関のドアノブに手をかけながら、後ろ髪を引かれるように振り返る彼女の頭を、俺は安心させるようにポンと撫でた。
「じゃあね、行ってきます」
普段なら俺の方が早く家を出るか、そもそも起きる時間がすれ違っていることが多い。
こうして朝の光の中で『いってらっしゃい』と彼女の背中を見送るのは、なんだかひどく新鮮で、くすぐったい気分だった。
だが、玄関へ向かう足取りは、どこか少しだけ重そうだ。
「……本当は病み上がりの湊が心配だから、今日一日一緒に家にいたいんだけど……」
困ったように眉を下げて、名残惜しそうに俺を見つめてくる凪。
「ん……。俺はもう平熱だし、大人しく寝てるから心配すんな」
「うん……。それじゃ、私行ってくるね。湊は今日一日、絶対安静にして、ゆっくり休んでるんだよ? 何かあったらすぐメッセージ送ってね」
「分かってるって。気ぃつけてな」
玄関のドアノブに手をかけながら、後ろ髪を引かれるように振り返る彼女の頭を、俺は安心させるようにポンと撫でた。
「じゃあね、行ってきます」
普段なら俺の方が早く家を出るか、そもそも起きる時間がすれ違っていることが多い。
こうして朝の光の中で『いってらっしゃい』と彼女の背中を見送るのは、なんだかひどく新鮮で、くすぐったい気分だった。