アンコールはリビングで
今年の1月、この曲のレコーディングが終わったばかりの夜。
リビングで凪に口ずさんで聴かせたこの曲は、外の世界で着込んでいる重たい鎧が、彼女の体温と優しさに触れて溶かされ、深く沈み込んでいく……という、究極の「甘え」と「熱」を歌った、俺から彼女への個人的すぎるラブソングなのだ。
「早瀬さん、少し休憩入れましょうか。メイクさん、汗お願いします」
川澄さんの声で、ふっと張り詰めていた空気が解ける。
メイクさんが駆け寄り、俺の顔の汗をティッシュで押さえてくれる。
それは照明の熱による汗ではなく、内側から溢れ出す冷や汗だった。
呼吸が浅くなり、視界の端が白くチカチカと点滅し始めている。
「……早瀬くん。今日の集中力、すごいけど……体調、本当に大丈夫?」
不意に、横からスッとよく冷えたスポーツドリンクのペットボトルを差し出しながら、島崎さんが小声で囁いてきた。
その手が俺の肩にポンと触れた瞬間、島崎さんが「えっ」と小さく息を呑むのが分かった。
服の上からでも伝わる、明らかに平熱ではないと分かる熱さ。
完全にバレた。
リビングで凪に口ずさんで聴かせたこの曲は、外の世界で着込んでいる重たい鎧が、彼女の体温と優しさに触れて溶かされ、深く沈み込んでいく……という、究極の「甘え」と「熱」を歌った、俺から彼女への個人的すぎるラブソングなのだ。
「早瀬さん、少し休憩入れましょうか。メイクさん、汗お願いします」
川澄さんの声で、ふっと張り詰めていた空気が解ける。
メイクさんが駆け寄り、俺の顔の汗をティッシュで押さえてくれる。
それは照明の熱による汗ではなく、内側から溢れ出す冷や汗だった。
呼吸が浅くなり、視界の端が白くチカチカと点滅し始めている。
「……早瀬くん。今日の集中力、すごいけど……体調、本当に大丈夫?」
不意に、横からスッとよく冷えたスポーツドリンクのペットボトルを差し出しながら、島崎さんが小声で囁いてきた。
その手が俺の肩にポンと触れた瞬間、島崎さんが「えっ」と小さく息を呑むのが分かった。
服の上からでも伝わる、明らかに平熱ではないと分かる熱さ。
完全にバレた。