アンコールはリビングで
「……っ、」

「ちょっと、これ……熱、かなり……」

「……大丈夫っす」

俺は島崎さんの言葉を遮るように、低く掠れた声で返した。

「あと少しですから。……絶対に、最高のジャケットにしてもらいますよ」

島崎さんは何か言いたげに口を開いたが、俺の熱に浮かされたような、半ば過集中でキマっているような目を見て、諦めたように短く頷いた。

「……分かった。でも、無理だと思ったら倒れる前にすぐ言うこと。いいね?」

「はい」

俺は立ち上がり、再びカメラの前に戻った。

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