アンコールはリビングで
【早瀬家三兄妹】
澄兄:『待機完了。泉、起きてるか?』
相変わらずマメな長男からの連絡に、私はフッと口角を上げて文字を打ち込んだ。
泉:『起きてるに決まってるでしょ。今テレビつけたところ!』
澄兄:『俺、今日激務でクタクタなんだけど、湊が出る深掘り番組だからな。気合いで起きてるわ』
今年で36歳になる長男の澄(とおる)兄は、大学病院で外科医として働きながら、可愛い盛りの娘を溺愛する新米パパだ。疲労困憊のはずなのに、相変わらず弟のこととなるとフットワークが異常に軽い。
当の本人である末っ子の湊からは、案の定『既読』すらつかない。
数日後には新曲のリリースと、過去最大規模の全国ツアーを控えているのだ。
今頃は最終リハーサルの真っ最中か、あるいは……大好きな彼女の待つあのマンションで、疲れ切って泥のように眠っているかだろう。
澄兄:『待機完了。泉、起きてるか?』
相変わらずマメな長男からの連絡に、私はフッと口角を上げて文字を打ち込んだ。
泉:『起きてるに決まってるでしょ。今テレビつけたところ!』
澄兄:『俺、今日激務でクタクタなんだけど、湊が出る深掘り番組だからな。気合いで起きてるわ』
今年で36歳になる長男の澄(とおる)兄は、大学病院で外科医として働きながら、可愛い盛りの娘を溺愛する新米パパだ。疲労困憊のはずなのに、相変わらず弟のこととなるとフットワークが異常に軽い。
当の本人である末っ子の湊からは、案の定『既読』すらつかない。
数日後には新曲のリリースと、過去最大規模の全国ツアーを控えているのだ。
今頃は最終リハーサルの真っ最中か、あるいは……大好きな彼女の待つあのマンションで、疲れ切って泥のように眠っているかだろう。