アンコールはリビングで
Bonus track 2 深夜の実況中継
1. 深夜のグループ実況開幕
5月下旬の、ある平日の深夜。
都内の一等地にある高層マンションの一室で、私――早瀬泉(はやせ いずみ)は、シャワーを浴び終えた足でリビングのソファにダイブし、手早くテレビのリモコンを操作した。
同業である弁護士の夫は、明日の早朝から裁判があるためすでに寝室で休んでいる。
間接照明だけを点けた薄暗いリビングで、私は冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを飲みながら、テレビの画面に映し出される『深夜の深掘り音楽番組』のオープニングをじっと見つめていた。
時刻はまもなく午前0時を回ろうとしている。
私がスマホのロックを解除し、身内しかいない三人だけのグループ『早瀬家三兄妹』のトーク画面を開くと、ほぼ同時にピコン、と新しいメッセージが飛び込んできた。
5月下旬の、ある平日の深夜。
都内の一等地にある高層マンションの一室で、私――早瀬泉(はやせ いずみ)は、シャワーを浴び終えた足でリビングのソファにダイブし、手早くテレビのリモコンを操作した。
同業である弁護士の夫は、明日の早朝から裁判があるためすでに寝室で休んでいる。
間接照明だけを点けた薄暗いリビングで、私は冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを飲みながら、テレビの画面に映し出される『深夜の深掘り音楽番組』のオープニングをじっと見つめていた。
時刻はまもなく午前0時を回ろうとしている。
私がスマホのロックを解除し、身内しかいない三人だけのグループ『早瀬家三兄妹』のトーク画面を開くと、ほぼ同時にピコン、と新しいメッセージが飛び込んできた。