アンコールはリビングで
夕食の間、私たちは会えなかった数日間の出来事を絶え間なく話し続けた。

湊はステージから見えた、ペンライトの銀河のような景色の話をしてくれた。

「でさ、『Melt』のイントロが流れた瞬間の歓声が……おっと、これ以上は秘密だわ」

湊は興奮気味にライブの中身を話しそうになって、ハッと口をつぐんだ。

「凪が観に来た時の楽しみが減るもんな。ネタバレはしねぇから、安心しろ」

「そうだね。私も、絶対に新鮮な気持ちで観たいし……最後の東京公演の日まで、楽しみにとっておくね」

「ああ、楽しみに待っとけ。……そういや、凪は日曜は何してたんだ?」

プレゼントを買いに行ったことはまだ内緒なので、私はあの日、一人で過ごしたランチの話をした。

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