アンコールはリビングで
「……俺だって、凪と夏らしいこと、したいんだよ」

「湊……」

「デビューしてからずっと、凪に窮屈な思いさせてるのも分かってる。……でも、ここなら、誰にも邪魔されずに、二人だけで夏を満喫できる。……だろ?」

低い声で耳元で囁かれ、彼の親指が私の唇をゆっくりとなぞる。

完璧なリスク管理。

洗練されたプランニング。

そして何より、私と一緒に夏の思い出を作りたいという、彼の不器用で真っ直ぐな愛情。

商談相手を完全に心酔させるような、その計算し尽くされた(そして本気の愛がこもった)プレゼンテーションに、私の心はすでに白旗を上げていた。

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