幼なじみは不滅です!
「俺は、寝ることが大好きだ。だけど、瞬になる夢を見始めてから、なかなか起きれなくなった。いつも遅刻ギリギリになる」
「それだけ、夢を見る時間が増えているってことだよね……」
考えただけで、胸が痛くなる。
夢を現実に変える能力。
隼人の能力は単純に、すごすぎる力だと思っていた。
だけど、同じ夢しか見れないという条件があって。
それ以外の夢を見たら、瞬くんは消えてしまう。
しかも、瞬くんになる夢を見る時間が、どんどん増えてきている。
「このまま、この能力を使い続けたら……」
嫌な予感しかなく、鼓動が速くなる。
隼人の時間が塗りつぶされて、すべて瞬くんの時間になってしまうんじゃ……。
最悪の未来を想像しかけた時ーー。
「それが、隼人の悩み?」
凛とした声が割り込んできてハッとする。
振り向くと、険しい表情の瞬くんが立っていた。
もしかしたら、今までの話を聞いていたのかもしれない……。
不安に思っていると、瞬くんが小さくため息をつく。
「そもそも、隼人。僕も解決係だろう。しかも、僕がらみの悩み」
瞬くんは、隼人の目をまっすぐ見つめて言った。
「……確かに、今の僕は隼人でもあるんだから、隼人に戻ったらすぐに分かるかもしれない。だけど、それまで分からないのは辛い……」
「瞬くん……」
めずらしくすねたような瞬くんの表情に、一瞬で心を奪われた。
今の瞬くんは、もう一人の隼人だ。
でも、二人は同じ存在でありながら、微妙に違っているような気がする。
瞬くんが見せた表情は、まるで本当に別人のような雰囲気をかもし出していた。
「瞬、悪い……。夢と違うことをしようとしても、どうしても夢の内容と同じ流れになってしまうんだ。だから、最初から、夢と同じ流れにした方がいいんじゃないかと思ってさ」
ごまかし切れないと思ったのだろう。
隼人が神妙な面持ちで頭を下げてきた。
「夢と同じ流れ?」
一瞬考え込んでから、あたしははっとする。
隼人が使える『もう一人の自分を生み出す能力』は、未来が分かっても、その未来を変えることはできない。
だから敢えて、隼人は夢と同じように、瞬くんが声をかけてくるのを待っていたんだ。
引っかかっていた謎が解けてすっきりする。
「……隼人、ありがとう。僕のために、そこまでしてくれて」
瞬くんは悲しそうに、でも愛おしそうにあたしたちを見つめた。
「だけど、僕は隼人に無理をしてほしくない。僕が生きているせいで、隼人がこれ以上、苦しむのは嫌なんだ……」
瞬くんの言葉に、胸が締め付けられる。
目の前にいる瞬くんは間違いなく、『今を生きている大好きな人』なのに……。
隼人は重苦しい空気を吹き飛ばすように切り出した。
「それだけ、夢を見る時間が増えているってことだよね……」
考えただけで、胸が痛くなる。
夢を現実に変える能力。
隼人の能力は単純に、すごすぎる力だと思っていた。
だけど、同じ夢しか見れないという条件があって。
それ以外の夢を見たら、瞬くんは消えてしまう。
しかも、瞬くんになる夢を見る時間が、どんどん増えてきている。
「このまま、この能力を使い続けたら……」
嫌な予感しかなく、鼓動が速くなる。
隼人の時間が塗りつぶされて、すべて瞬くんの時間になってしまうんじゃ……。
最悪の未来を想像しかけた時ーー。
「それが、隼人の悩み?」
凛とした声が割り込んできてハッとする。
振り向くと、険しい表情の瞬くんが立っていた。
もしかしたら、今までの話を聞いていたのかもしれない……。
不安に思っていると、瞬くんが小さくため息をつく。
「そもそも、隼人。僕も解決係だろう。しかも、僕がらみの悩み」
瞬くんは、隼人の目をまっすぐ見つめて言った。
「……確かに、今の僕は隼人でもあるんだから、隼人に戻ったらすぐに分かるかもしれない。だけど、それまで分からないのは辛い……」
「瞬くん……」
めずらしくすねたような瞬くんの表情に、一瞬で心を奪われた。
今の瞬くんは、もう一人の隼人だ。
でも、二人は同じ存在でありながら、微妙に違っているような気がする。
瞬くんが見せた表情は、まるで本当に別人のような雰囲気をかもし出していた。
「瞬、悪い……。夢と違うことをしようとしても、どうしても夢の内容と同じ流れになってしまうんだ。だから、最初から、夢と同じ流れにした方がいいんじゃないかと思ってさ」
ごまかし切れないと思ったのだろう。
隼人が神妙な面持ちで頭を下げてきた。
「夢と同じ流れ?」
一瞬考え込んでから、あたしははっとする。
隼人が使える『もう一人の自分を生み出す能力』は、未来が分かっても、その未来を変えることはできない。
だから敢えて、隼人は夢と同じように、瞬くんが声をかけてくるのを待っていたんだ。
引っかかっていた謎が解けてすっきりする。
「……隼人、ありがとう。僕のために、そこまでしてくれて」
瞬くんは悲しそうに、でも愛おしそうにあたしたちを見つめた。
「だけど、僕は隼人に無理をしてほしくない。僕が生きているせいで、隼人がこれ以上、苦しむのは嫌なんだ……」
瞬くんの言葉に、胸が締め付けられる。
目の前にいる瞬くんは間違いなく、『今を生きている大好きな人』なのに……。
隼人は重苦しい空気を吹き飛ばすように切り出した。