「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい

 それを聞いたレンも口元を押さえ、青い顔をしながら同じことを口にした。

「変態……団長!女性に興味が無いのかと思っていたら、そういう趣味……変態だったんすね」

「おい。どういう意味だ?」

「だって、女の子っていうか、幼女が好きだっていう話しっすよね?」

「そうではない」

「えっ?違うっすか?可愛くて、抱きしめたっすよね?」

「それは……可愛かったのは本当だ。しかし……放っておけなかった。あんな泣き方をしている子を、見ているだけなんて出来ないだろう?」

「でも、10歳ぐらいの女の子なんすよね?頭ポンポンぐらいは分かるけど、衝動的に抱きしめるっすかね?」

 レンがルノアに視線を向けると、冷静に話を聞いていたルノアが溜息をついた。

「出会ったことのない魔王に恋をしているかと思えば、今度は子供に好意を向けるなんて……はっきり言って変態ですよ。相手が成人している女性なら問題はないですが、少女のご家族に訴えられたらどうするのですか?私は団長を牢屋に入れたくないですよ」

「どんなに好きでもジェシーを襲うなんてことはしない。俺はジェシーが成人するまで待つつもりだ」

 俺がそう言うと二人が固まった。二人が固まっていることに気づくことなく、俺はジェシーについて語りまくった。そんな俺を見て、二人がやっぱりこの人……とか、ジェシーとか言う女の子のこと好きじゃん。と、ぼそぼそと呟いている声を聞き流し、ジェシーの聡明さ、可愛さ、美しさについて語り続けた。

 熱く語る俺を見ながら、二人が憐れむような、蔑むような目を向けていることにジュウドは気づかなかった。



< 64 / 152 >

この作品をシェア

pagetop