「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい
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騎士団長様に出会ってから一週間後、私はまた町にやって来た。
今日は回復ポーションを5個と、魔力ポーション5個を納品する予定だ。先日の事件後、騎士団からの要請で5個ずつ薬屋に在庫として置いておくこととなった。それは騎士団の購入した商品となり、緊急時は誰でも使用することが可能となった。これで一人でも多くの人が助けられる。そう思うと嬉しくなる。その案を騎士団長様が考えてくれたのだと聞いて、ジェシカの心は温かくなった。
ふふふっ……嬉しくなってスキップしながら薬屋に向かっていると、声をかけられた。その声は振り返らなくても分かる。
「騎士団長様!お久しぶりです」
私はにっこりとほほ笑みながら騎士団長様に挨拶をした。すると騎士団長様はプルプルと震えながら変な声を出した。どうしたんだろうかと、こてんと首をかしげてみる。するとそんな私を見て、更に騎士団長様が変な声を出した。意味が分からず騎士団長様の顔を覗き込んだ時、騎士団長様の後ろから二人の男性が、騎士団長様に冷ややかに声をかけていた。
「団長、気持ち悪いですよ」
「俺……ちょっと引いているっす」