幼なじみ注意報

──世良尊。


少し長めの赤髪に、着崩した制服。


鋭さのある目元に、常に余裕を含んだ笑み。




正直、芸能科でも「顔だけならトップクラス」のうちの兄と同じくらい整っている。



そして遅刻、欠席も多くて真面目とは言い難いのに、入学以来学年首席を譲ったことはない頭の良さ。



わたしの知る中で一番の隙のない男。



欠点があるとするなら、人を寄せつけない独特の空気と、一線を越えさせない、あからさまな拒絶。




近づけそうで、近づけない。

気づけば、いつも一人で立っているタイプ。




なのにそれがやけに様になって、その危うさが、余計に目を引く。



全部ひっくるめて「近づくと面倒そう」なのに、
立っているだけで視線を集めてしまうのだから、本当に質が悪い。





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