初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
「どんなに忙しくても、恋人とコミュニケーションを取ることは大事だ。すれ違わないようにするために、相手のことをもっと知るために、お互いのために、何でも話せる関係性を築き上げておくべきだと俺は思う」

高橋くんの言葉が胸に深く突き刺さった。私達はいつも言葉が足りない。
その度に話し合い、解決してきたが、普段からちゃんとコミュニケーションを取っておけば、そもそもすれ違いは起きない。
自分達がすれ違いの原因を作っている。大事なことに高橋くんが気づかせてくれた。

「そうだよね…。高橋くんの言う通りだよ」

「社長もそれだけ切羽詰まってるってことだろう。お前のことを手放したくないから必死に裏で色々頑張ってるみたいだし」

お見合い相手の女性が会社に乗り込んで来なくなっただけで、柊真が頑張って動いてくれたことが目に見えて分かる。

「改めて鈴木の彼氏はかっこいいなって思った。良い彼氏と付き合ってるな」

ずっと恋敵として意識していた相手を褒めるのは屈辱的なことだ。
それでも高橋くんは自分の失恋をちゃんと受け止めて前へ進んでいることが分かった。

「うん。柊真はかっこよくて、素敵な彼氏だよ」

「惚気話は程々に。俺、まだ失恋から立ち直ったわけじゃないんで」

先程、振られたばかりだというのに、そんなすぐに立ち直れたなんて思っていない。
それでも今の高橋くんになら、何でも話せるような気がした。

「先に話題を振ってきたのは高橋くんの方でしょ?」

「まぁ、そうだけどな。それじゃここで…」

エントランスの扉を抜けて、私達は会社の外に出た。
高橋くんとのお喋りはここまでとなった。

「うん。またね」

それぞれの帰路へと向かい、そのまま歩き出した。
私は鞄の中からスマホを取り、柊真から連絡がきてないかチェックをした。
すると柊真から連絡がきていた。通知をタップし、メッセージを確認する。
< 101 / 139 >

この作品をシェア

pagetop