初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
「そうだったんだ。全然だらしなくなんかなかったよ。慣れてないから、目のやり場に困っただけなので…」

男性と二人っきりというこの状況に緊張し、まだこの状況に慣れずにいる。

「そっか。それならよかった…」

柊真も緊張しているみたいだ。どこかぎこちない。

「俺も慣れていないから、美優に指摘されるまで自分が上裸とはいえども、裸を見せていたことに気づいていなかったから、指摘してもらえて有り難かったよ」

癖はなかなか直せない。意識していないと不意に出てしまうものだ。
私が指摘したことを感謝されたが、本来ならそこまで意識する必要はない。
柊真は何も悪くない。変に意識してしまった私のせいだ。

「そうかな…?上裸で騒いでごめんね…」

それぐらい受け入れれば済む話だったのに、事を大きくしたのは私の方だ。

「美優が謝る必要はない。俺としては美優に意識してもらえて嬉しかったよ。全く意識されない方が寂しいから」

柊真の言う通りだ。意識されない方が寂しいものだ。

「確かに…。意識されない方が嫌かも」

「でしょ?だから俺は美優に意識してもらえて嬉しかったから、そんなに気にしないで」

柊真にそう言われたので、私はこれ以上自戒するのを止めた。

「分かった。もう気にしないでおく」

「美優には笑っていてほしんだ。肩肘張らずに、俺の傍に居てほしい」

柊真はそう言うが、今の私にはまだハードルが高かった。
柊真の隣に並ぶ覚悟を決めただけでもかなり勇気を持って一歩を踏み出したつもりだ。
でも柊真の恋人になりたいのであれば、このままではダメだ。心を開いて、柊真と心の距離を縮めなくてはならない。

「分かった。善処してみる…」

ここではっきりと断言できないのが、私の心の弱さを露呈していた。
はっきりと断言すれば、柊真を安心させることができるのに。自分のことしか考えられない私にはまだ断言できるほど、肩肘を張らないで柊真の傍に居られる自信がなかった。
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