初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
「二人共、ありがとう。詳細はあとでLINEに送るね」

「分かりました。ご連絡、お待ちしてますね」

峯さんは私の恋人が誰なのか、楽しみにしているみたいで。前のめりである。
一方、高橋くんはずっと浮かない顔をしていて。露骨な態度にどうしたらいいのか戸惑いつつ、知らないふりを続けた。

「それじゃ、また後日。お時間作ってくれてありがとう」

「いえいえ。先輩のためですから。鈴木さんに春が訪れたみたいで安心してるんですからね」

峯さんは私が初恋を忘れられず、過去に囚われていることを心配し、私のことをずっと傍で見守ってくれていた。
だからこそ誰よりも私に恋人ができたことを祝福してくれている。峯さんの優しさが心に沁みた。

「そう言ってくれてありがとう。峯さんにはずっと心配かけてからね」

「そうですよ。初恋の人が忘れられないって言ってたので、その鈴木さんに恋人ができた…って聞いたら喜びますよ」

「実はその忘れられない初恋の人と再会して、お付き合いすることになったの」

「え?本当ですか?すごい…。それはもう運命ですね」

私の目の前に突然、彼が現れた。ずっと彼に会えなかったのが嘘みたいに…。
再会できただけでも奇跡なのに、彼と恋人になることができた。
これを運命と呼ばずに何て言うのか。間違いなく運命に違いない。
彼とは運命の糸で結ばれていたのかもしれない。そう思わずにはいられなかった。

「運命だと思う。子供の頃、彼と誓い合ったんだ。将来、結婚しようって」

彼は覚えていないかもしれないが、子供の頃に指切りをして約束を交わした。
あの頃はまだ言葉の意味を理解できていなかった。いつか会えなくなる未来を想像し、そんな未来を恐れて結婚の約束を交わした。
あの時、伝えた好きという気持ちは恋心からなのか、それとも人として好きだったのか、今でも分からない。
でも会えなかった時間が、彼への想いを自覚するきっかけにもなったので、会えなかったことに意味があったのかもしれない。そう思えるようになった。
< 56 / 108 >

この作品をシェア

pagetop