初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
「そうだったのか。ごめん。余計な一言を言った…」

「ううん、大丈夫。気にしないで…」

その一言を最後に、高橋くんがこれ以上何か言葉を発することはなかった。
高橋くんが何も言葉を発することがなくなり、これ以上場の空気を壊されることがなく、全員の視線が和らぎ、再び穏やかな雰囲気を取り戻すことができた。
高橋くんの言動を不可解に思いながらも、高橋くんだけがその場から浮いていて。居心地が悪そうだった。
高橋くんが場の空気を壊したからとはいえども、あまりにも可哀想で。
自業自得といえばそれまでだが、この場を設けたことが間違いだったのかもしれないと自戒した。

「そろそろお開きにしますか」

高橋くんのことを考え、気を遣って早めにお開きにすることにした。
せっかくの楽しい場のはずが、想像していた展開とは異なり、私は皆に申し訳なく思った。
せめてお代だけは私に出せて欲しいと思い、全員分のお代を支払おうとしたら柊真に引き止められた。

「美優が責任を感じる必要はないから。ここは俺が出す」

そう言って、私の代わりに柊真が全員分のお代を出してくれた。
まるで私は何も悪くないと伝えているかのようで。柊真の優しさが私の心の傷を癒してくれた。
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