初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
「峯さん、ずっと気になっていたんだけど、どうして私のことを好きになってくれたの?」

改まってこんなことを聞くのは恥ずかしいが、峯さんが私を好きな理由が知りたくなったので聞いてみた。

「その話をするために、まずは場所を移動しませんか?会社の近くのカフェにでも…」

もうすぐエレベーターが一階に着いてしまうので、このまま話を続けるには別の場所に移動した方が良さそうだ。

「そうだね。移動しよっか」

一階に着いたので、会社を後にし、近所のカフェへと移動した。
先に飲み物を注文してから席を確保し、腰を据えた。一呼吸置いてから峯さんは喋り始めた。

「私が鈴木さんを好きになったきっかけは、私が鈴木さんに救ってもらったからです。鈴木さんは覚えていないかもしれないですが、私が仕事で大きなミスをやらかしたことがあったんです。その時、すかさず助けてくださったんです」

これまでずっと忘れていたが、峯さんに話を聞いて全て思い出した。
あれは確か二年前、峯さんがまだ新人だった頃。取引先との連絡が上手く噛み合っておらず、納期の日程が間違って伝わっており、このままでは納品に間に合いそうになかった。
そこで私が峯さんのミスを即座にフォローし、事なきを得たのであった。

「思い出した。そういえばそんなことがあったね」

「あの日、助けてもらうまでは正直、たまにお昼休憩をご一緒するぐらいの仲だったので、特別仲が良い関係性でもなかったですし、ただの隣の席の先輩に過ぎませんでした。
でもあの日、助けてもらってから、私は鈴木さんのことが好きになって。この人のために何かできることがあれば、その時は何かしようって誓いました」

峯さんにとって、仕事のミスを助けてもらったということが、特別な存在へと変わったのであろう。
私にとっては何気ない行動に過ぎなかった。でもあの時、峯さんを迷わずに助けて良かったと思っている。

「そうだったんだ。峯さんがあの時のことをずっと忘れずに覚えていてくれたことが、私は嬉しかったよ」

「忘れるわけないじゃないですか。あの時、他の方はお前やっちゃいけないミスしたな…っていう雰囲気を出していて、新人の私に何も手助けなんてしてくれませんでした。
でも鈴木さんはそんな雰囲気は一切出さずに、誰しもミスぐらいするから皆で助け合っていけばいいんだよって言ってくれたんです。その言葉が当時の私の心を救ってくれました」

あの時の私はきっと峯さんのミスを他人事には思えなかったのであろう。まだ私も新人だったので、自分だって同じようなミスをしていたかもしれないと思ったら、居た堪れない気持ちになった。
だからあの時、迷わずに峯さんを助けたんだと思う。峯さんだけの責任ではなかったから。
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