会えないままな軍神夫からの殺人的な溺愛

28 卑怯者

 あんなにも恐ろしかった義母は、私にはもう手が出せない。

 不敗の軍神と呼ばれる夫アーロンに守られて、私は幸せだ。

 ……心からそう思う。何があったとしても、私を守ってくれる。愛してくれる。誰よりも肯定してくれる。

 アーロンは私との距離を縮めようとしてか、ことある毎に逢瀬(デート)を望んだ。

 今日も王都の郊外にあるにある、小さな村で買い物をしようと言うのだ。エタンセル伯爵家での生活を話せば、彼は遠出を良く提案してくれた。

 馬車で二時間ほどかかる道のりだけど、アーロンと一緒ならば気詰まりすることもなく、長時間の移動も楽しむことが出来る。

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