欲望と煩悩の狭間で初恋の彼女を愛でる
「心配だよね、いつまでって縛りがないからそれだけがね…でも10年の月日にくらべたら全然だよ(笑)」
「あのね、私達3月に結婚式をしようと思ってるの、梨花子だけでも出席して欲しいな」
「えっ、良かったね、おめでとう」
「ありがとう、聖司は仙道が戻ってからと思っていたらしいんだけど私の年齢の事を考えてくれて…」
「恵那ちゃん4月産まれだからね、優しいね」
「1歳でも若い年齢でね、やっぱり(笑)」
「良かったね、おめでとう恵那ちゃん」
「うん、色々準備しなきゃね!」
12月に入ると初めての花凜の立っちを動画に撮ることが出来た。
そして幸成の誕生日も笹本家でケーキでお祝いで花凜がロウソクを「ぷー」と吹いた。
3月の初旬、恵那ちゃんと大澤くんの結婚披露宴に出席した梨花子は地元の友達のテーブルで話が弾んでいた。
司会の方が電報が届いてますと読み始めると最後に
「この度はご結婚おめでとうございます、聖司の親友として披露宴に出られなかった事はとても残念ですが心からお祝い申し上げます、8月に会えることを楽しみにしています、仙道幸成様より」
梨花子はびっくりした。
8月に幸成が1度帰ってくる!?
席を立ち会場から1度出るとお義父さんに電話をした。
「お義父さんが今日の事を知らせてくれたの?」
「そうだ、親友の結婚式だからな、寺に電話をして、電報を送る許可をもらった」
「8月に1度帰ってくるみたい」
「そうか、それは良かった、楽しみだな」
「うん、ありがとう、幸成に伝えてくれて…じゃあまた花凜と行くね」
電話を終えて梨花子は席に戻ったのだった。
よし、幸成が帰ってくるまでに…
実は花凜は現在1歳3ヶ月、あう、あうと声は出すがママとははっきり発音できていない。
ま〜ま〜とかう〜う〜とかは発している。
「花凜、ママは?」
動画を回しながら何回もチャレンジしてみるがはっきりとは発音できない。
たまにマンマよと幼児食を与えるとマンマは発音してくれる、もう少しなんだけどなぁ…
ご飯は少し柔らかめで最近はおかずに挑戦もさせている。
「花凜、パパは?」
「ぶー」
「パパ〜」
暇さえあれば梨花子はパパと発音をした。
幸成が戻ってくるまであと少し…
幸成の写真を見せてパパだよと何度も見せた。
8月のお盆に怜士が彼女を連れて帰ってきた。
梨花子は花凜を連れて実家に戻り、初めましてと挨拶をした。
小柄な可愛らしい女性だった。
昼食を食べてゆっくりしていた時に突然梨花子の電話がなった。