幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~

28 もし

「いや……? 俺は物心ついた時から、同い年のジーノを迎えに来る、お姉さんのことが好きだった。だから、アリーチェが俺に話掛けてくれた時、嬉しかったんだ……ああ。俺の理想の存在が、ここに居るんだと思って」

「……え?」

 フェリクスの言いたいことが、私には良く理解出来ない。彼は元々、妹ジーノを好きになる予定だったはず。

 私は小説の中では名前も出て来ないくらいに、モブ中のモブなのだ。本来。

「ある時から、俺に構ってくれるようになって、嬉しかった。アリーチェは村長の娘だし美人だから、良いところに嫁に行くんだろうと親父も言っていた。生まれた家は選べないし、年上のアリーチェと結婚するならば、鍛冶屋だと難しいだろうとも」

 夢中になって話しているフェリクス。そんな情報は、私も初耳だった。というか、すべて初耳だった。

「っ……待って。待って……フェリクス。私が話し掛ける前から、私のことが好きだったの……?」

 フェリクスは私の胸に顔を寄せて、ネグリジェの大きなリボンを解いていた。

「そうだよ。俺は物心ついた頃から、アリーチェが好きだ」

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