幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~
 色々と終わったのか、私がここに居ることを知っているのか。やがて扉から、しれっと出てきた男を睨みつけた。

 こいつは村を挙げての歓迎をしている時に、お姉ちゃんが今は村に居ないと聞くなり、周囲の人を吹き飛ばした。

 そして、勇者のみに使えるらしい私にはよくわからない秘術みたいな方法で、何の情報も持たず、お姉ちゃんが居るここまで辿り着いてしまった。

「フェリクス。お姉ちゃんは、大丈夫なの……長いよ」

 フェリクスのせいでお姉ちゃんは良い年齢に達してまでも処女なのに、こんなにも長時間喘がされてしまえば、三日ほど腰が立たないかもしれない。

 延々我慢し続けて成人する日に勇者の宣託を受けたフェリクスも、まあ可哀想だけど。

「ジーノ。なんか変な誤解してない? アリーチェのことを、俺が害するはずない。それは、お前がよくわかってるだろ」

 乱れた金髪をうるさそうにかきあげたフェリクスは嫌な表情を浮かべ、いかにもめんどくさそうに言い放った。

 あーあ。そうだった。二年前から変わらない。こいつは幼い頃からお姉ちゃんの前とそれ以外で、人格を使い分ける、とんでもな男だった。

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