幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~
「それまで、戦闘訓練も受けていなかった単なる村人が、いきなり勇者になれ世界を救えって連れ去られてさ。それまで生きて来た生活とは一転して、いつ死んでもおかしくないような強い魔物と戦うことになったんだから、少々は変わらないと生きて行けないよ」

 フェリクスは肩を竦めてから、ふてくされた表情を顔に浮かべた。

 余裕ある大人になったのかと思えば、私だけの前で甘えるようなところは、変わらない気もする。

 戦闘の天才と言われるような潜在的な能力を持っていたとしても、相応しい経験値がなくては、それは正しく活用されなかっただろう。

 初歩的な使い方を学び、何度も何度も実戦を経験しなくては。

 ここに居た頃は生まれたての雛鳥のように、飛行することもままならなかったかもしれないけれど、今のフェリクスは大空を悠々と飛行する鳥のように『勇者として完成された存在』へと、変化しているのだわ。

「私は村でずっと過ごしていて、変わらないもの……なんだか、気後れしてしまって」

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