塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
おまえは自分のものだと言い聞かせるように無理に彼女の身体を暴き、全身に痕をつけるどころか、噛みついて傷までつけた。少しでも抵抗されると自分を拒絶されたような気がして、ますます酷く彼女を抱き潰した。
真っ白な肌のあちこちに残る痛々しい痕を思い出して、レナルドは唸る。本当に、酷いことをしてしまった。
「……大切にしたかったのに」
震える声でつぶやくが、そんなものは今更だ。謝罪しても、きっと許してもらえないだろう。
もういい加減、彼女を解放してやるべきなのかもしれない。レナルドと離縁すれば、彼女はあの幼馴染のもとへ行くことができる。
だが、自分以外の誰かのそばでラシェルが笑うところを思い浮かべるだけで、レナルドは息ができなくなるほど苦しくなる。
「どうしても、だめだ。きみを自由にはしてやれない。……ずっと、ずっと好きなんだ」
たとえ憎まれていても、それでも彼女の隣は譲れない。何年も秘かに想い続けてきた最愛の人を、ようやく手に入れたのだから。
彼女の気持ちを無視して自分のことばかりで、本当に最低だと自嘲しながら、レナルドは強く目を閉じた。
頭の中に浮かぶのは、涙で頬を濡らした先程のラシェルの顔と、あどけない笑みを浮かべる幼い少女。
ぐっと低く唸って、レナルドはぐしゃぐしゃと己の髪をかきむしった。
◇
レナルドが、ラシェルと最初に出会ったのは、今から十年以上昔のことだ。彼女は覚えていないだろうが、レナルドは忘れたことがない。あの日、レナルドはラシェルに恋をしたのだから。
真っ白な肌のあちこちに残る痛々しい痕を思い出して、レナルドは唸る。本当に、酷いことをしてしまった。
「……大切にしたかったのに」
震える声でつぶやくが、そんなものは今更だ。謝罪しても、きっと許してもらえないだろう。
もういい加減、彼女を解放してやるべきなのかもしれない。レナルドと離縁すれば、彼女はあの幼馴染のもとへ行くことができる。
だが、自分以外の誰かのそばでラシェルが笑うところを思い浮かべるだけで、レナルドは息ができなくなるほど苦しくなる。
「どうしても、だめだ。きみを自由にはしてやれない。……ずっと、ずっと好きなんだ」
たとえ憎まれていても、それでも彼女の隣は譲れない。何年も秘かに想い続けてきた最愛の人を、ようやく手に入れたのだから。
彼女の気持ちを無視して自分のことばかりで、本当に最低だと自嘲しながら、レナルドは強く目を閉じた。
頭の中に浮かぶのは、涙で頬を濡らした先程のラシェルの顔と、あどけない笑みを浮かべる幼い少女。
ぐっと低く唸って、レナルドはぐしゃぐしゃと己の髪をかきむしった。
◇
レナルドが、ラシェルと最初に出会ったのは、今から十年以上昔のことだ。彼女は覚えていないだろうが、レナルドは忘れたことがない。あの日、レナルドはラシェルに恋をしたのだから。