塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
だがどれほど記憶を探っても、ラシェルとの馴れ初めが分からない。どうして忘れてしまったのだと頭をかきむしりたくなるが、とにかく彼女と結婚したということは間違いない事実だ。ラシェルが馴れ初めを説明してくれようとしたが、レナルドはそれを断った。だって、最愛の人との思い出を忘れてしまったなんて申し訳なさすぎる。これだけは、なんとしても自力で思い出さなくてはならない。
ブラン男爵家の抱えた借金をレナルドが肩代わりすることと、派閥に影響がないことが結婚の決め手であったことはラシェルが教えてくれたが、それは対外的な理由にすぎないだろう。恋人が困っていたら手を差し伸べるのは当然のことだし、派閥云々に関しては、お互いの身分差を周囲に咎められないためだ。
退院して家に戻ったレナルドは、最愛の人と過ごす日々に心からの幸せを感じていた。レナルドの記憶が戻らないことに、ラシェルは時折切なそうな顔をしていたが、これまで以上に愛を注いでいこうと決めた。
抱きしめたり、キスを交わすだけで幸せで、彼女が笑ってくれるならなんでもできるとすら思った。
最初はレナルドの体調や記憶のことを気にして不安げだったラシェルも、徐々に笑顔を見せるようになり、レナルドの触れる手を嬉しそうに受け入れてくれるようになった。
そんな幸せにあふれた日々に終わりが訪れたのは、レナルドが記憶を失ってわずか三日後のことだった。
ブラン男爵家の抱えた借金をレナルドが肩代わりすることと、派閥に影響がないことが結婚の決め手であったことはラシェルが教えてくれたが、それは対外的な理由にすぎないだろう。恋人が困っていたら手を差し伸べるのは当然のことだし、派閥云々に関しては、お互いの身分差を周囲に咎められないためだ。
退院して家に戻ったレナルドは、最愛の人と過ごす日々に心からの幸せを感じていた。レナルドの記憶が戻らないことに、ラシェルは時折切なそうな顔をしていたが、これまで以上に愛を注いでいこうと決めた。
抱きしめたり、キスを交わすだけで幸せで、彼女が笑ってくれるならなんでもできるとすら思った。
最初はレナルドの体調や記憶のことを気にして不安げだったラシェルも、徐々に笑顔を見せるようになり、レナルドの触れる手を嬉しそうに受け入れてくれるようになった。
そんな幸せにあふれた日々に終わりが訪れたのは、レナルドが記憶を失ってわずか三日後のことだった。