塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
結婚間近だと言われていた二人の仲を裂いたのは、レナルドだ。
どれほど愛を囁こうとも、ラシェルの心までは手に入れられなかった。
◇
薄暗い温室の中で、レナルドはうずくまったまま立ち上がることができない。
さっき、屋敷の外で二人が会っているのを見た瞬間、レナルドの心は嫉妬で焼き切れた。
冷静に考えれば、二人は密会していたわけでもない。ラシェルのうしろには侍女のコレットが控えていたし、偶然出会っただけだったのだろう。
それでも、セヴランにラシェルを奪われてしまうと焦ってしまったのだ。
嫉妬のままにラシェルを抱き潰し、きっと彼女の心を傷つけた。
二度と、ラシェルはレナルドに笑いかけてくれないだろう。仲睦まじい夫婦のふりも、もう終わりだ。
「……どうすればいいんだ」
掠れた声でレナルドはつぶやく。
離れていった彼女の心を取り戻す術は、あるのだろうか。
「記憶が戻ったことを打ち明けて、本当は最初からきみを愛していたって……ちゃんと伝えれば、届くのか」
頭を抱えて、レナルドはそこから動くことができなかった。
どれほど愛を囁こうとも、ラシェルの心までは手に入れられなかった。
◇
薄暗い温室の中で、レナルドはうずくまったまま立ち上がることができない。
さっき、屋敷の外で二人が会っているのを見た瞬間、レナルドの心は嫉妬で焼き切れた。
冷静に考えれば、二人は密会していたわけでもない。ラシェルのうしろには侍女のコレットが控えていたし、偶然出会っただけだったのだろう。
それでも、セヴランにラシェルを奪われてしまうと焦ってしまったのだ。
嫉妬のままにラシェルを抱き潰し、きっと彼女の心を傷つけた。
二度と、ラシェルはレナルドに笑いかけてくれないだろう。仲睦まじい夫婦のふりも、もう終わりだ。
「……どうすればいいんだ」
掠れた声でレナルドはつぶやく。
離れていった彼女の心を取り戻す術は、あるのだろうか。
「記憶が戻ったことを打ち明けて、本当は最初からきみを愛していたって……ちゃんと伝えれば、届くのか」
頭を抱えて、レナルドはそこから動くことができなかった。