塩対応だった旦那様が記憶喪失になったら、執着溺愛して離してくれなくなりました
「ラシェルを大切にしたいんだ。最初の夜も、この前だって……。俺はラシェルを傷つけてばかりいたから」
レナルドの指先が、首筋を撫でる。そこに噛みつかれたことを思い出して、ラシェルは苦笑した。
「噛むのは痛いからちょっと遠慮したいですけど……。でも、それくらいレナルド様が私を愛してくださってるってことだから。最初だって、レナルド様は優しくしてくれたでしょう」
「そりゃ、痛い思いはさせたくなかったから……。いや、きっと痛かっただろうとは思うけど、俺も正直あの時は全然余裕がなくて。ずっと好きだった人を抱けるなんて嬉しくて、身体は勝手に興奮してしまっていたし」
気まずそうに横を向きながら、レナルドはあの日を振り返る。行為を終えてそそくさと出ていったのは、昂ったままの自身をなんとかしようと浴室へ駆け込むためだったらしい。
あの切なく寂しかった夜にそんな裏側があったなんてとおかしい気持ちになりながら、ラシェルはレナルドに手を伸ばした。そして彼の手を握ると自分の方に引き寄せ、そっと唇を押し当てる。
「最初から、私たちはお互いのことが好きだったんですね」
「あぁ、そうだな。だから、ラシェルは嘘なんてついてなかっただろう?」
顔をのぞき込まれて、ラシェルは小さく笑うとうなずいた。
◇
ベッドの上で、 レナルドは、ラシェルの肌のあちこちに口づける。いつもなら強く吸われて痕を刻まれるはずなのに、彼の唇はただ触れるだけだ。首筋や胸元に優しく触れる唇は幸せであるものの、ラシェルの身体はもっと刺激を求めている。
「あ……レナルド様、もっと……」
「ん、こっちにもキスが欲しい?」
そう言って彼はラシェルの唇にもそっとキスを落とす。それはそれで幸せな気持ちで受け止めるが、欲しいものはそれじゃないと思わず不満になってしまう。
「違うの、もっと……強く。いつもみたいに、印を……残して」
「っ、ラシェル」
見上げたレナルドの顔は、いつもより赤く見える。そんな顔も好きだと思いながら、ラシェルはレナルドに手を伸ばした。
「だって、レナルド様のものだっていう印だから。たくさん欲しいの」
「まったく……。煽らないでくれって言っただろう」
荒い息を吐くと、レナルドはラシェルの首筋に顔を埋めた。まるで場所を確認するかのように一度軽く口づけられたあと、ちくりと痛む。
「ん……ぁ、それ、好き……」
「歯止めが利かなくなるようなことを言わないでくれ、ラシェル。こっちは、全身くまなくつけたいのを我慢してるくらいなのに」
「ふふ、いいですよ。私はレナルド様のものだから。たくさん印、つけてください」
ラシェルとしては本気でそう言ったつもりなのだが、レナルドは怒ったように低く唸ると、再びラシェルに口づけてきた。呼吸すら奪うほどの深いキスに、ラシェルは必死で応える。
「愛してる、ラシェル。きみの全てを俺にくれる?」
微かに唇を離した状態で、レナルドが囁く。至近距離で見つめる緑の瞳は、これ以上ないくらいに甘く蕩けている。
レナルドの指先が、首筋を撫でる。そこに噛みつかれたことを思い出して、ラシェルは苦笑した。
「噛むのは痛いからちょっと遠慮したいですけど……。でも、それくらいレナルド様が私を愛してくださってるってことだから。最初だって、レナルド様は優しくしてくれたでしょう」
「そりゃ、痛い思いはさせたくなかったから……。いや、きっと痛かっただろうとは思うけど、俺も正直あの時は全然余裕がなくて。ずっと好きだった人を抱けるなんて嬉しくて、身体は勝手に興奮してしまっていたし」
気まずそうに横を向きながら、レナルドはあの日を振り返る。行為を終えてそそくさと出ていったのは、昂ったままの自身をなんとかしようと浴室へ駆け込むためだったらしい。
あの切なく寂しかった夜にそんな裏側があったなんてとおかしい気持ちになりながら、ラシェルはレナルドに手を伸ばした。そして彼の手を握ると自分の方に引き寄せ、そっと唇を押し当てる。
「最初から、私たちはお互いのことが好きだったんですね」
「あぁ、そうだな。だから、ラシェルは嘘なんてついてなかっただろう?」
顔をのぞき込まれて、ラシェルは小さく笑うとうなずいた。
◇
ベッドの上で、 レナルドは、ラシェルの肌のあちこちに口づける。いつもなら強く吸われて痕を刻まれるはずなのに、彼の唇はただ触れるだけだ。首筋や胸元に優しく触れる唇は幸せであるものの、ラシェルの身体はもっと刺激を求めている。
「あ……レナルド様、もっと……」
「ん、こっちにもキスが欲しい?」
そう言って彼はラシェルの唇にもそっとキスを落とす。それはそれで幸せな気持ちで受け止めるが、欲しいものはそれじゃないと思わず不満になってしまう。
「違うの、もっと……強く。いつもみたいに、印を……残して」
「っ、ラシェル」
見上げたレナルドの顔は、いつもより赤く見える。そんな顔も好きだと思いながら、ラシェルはレナルドに手を伸ばした。
「だって、レナルド様のものだっていう印だから。たくさん欲しいの」
「まったく……。煽らないでくれって言っただろう」
荒い息を吐くと、レナルドはラシェルの首筋に顔を埋めた。まるで場所を確認するかのように一度軽く口づけられたあと、ちくりと痛む。
「ん……ぁ、それ、好き……」
「歯止めが利かなくなるようなことを言わないでくれ、ラシェル。こっちは、全身くまなくつけたいのを我慢してるくらいなのに」
「ふふ、いいですよ。私はレナルド様のものだから。たくさん印、つけてください」
ラシェルとしては本気でそう言ったつもりなのだが、レナルドは怒ったように低く唸ると、再びラシェルに口づけてきた。呼吸すら奪うほどの深いキスに、ラシェルは必死で応える。
「愛してる、ラシェル。きみの全てを俺にくれる?」
微かに唇を離した状態で、レナルドが囁く。至近距離で見つめる緑の瞳は、これ以上ないくらいに甘く蕩けている。