Catastroph
その村には、代々伝わっている伝説がある。

『数年に一度、鬼の子が産まれる。その子どもが産まれたらどこかへ閉じ込めろ。殺せば村に災いが来る。しかし、村の中に置いておいても災いが来る』

その伝説を村人は全員信じている。村の外れにある山の中に小屋を建てた。外から施錠ができ、窓には鉄格子のある小屋だ。

そして、その小屋には今、一人の少年が閉じ込められている。



「うっ……あっ……」

少年はカラカラに渇いた口で言葉を発する。腫れ上がったせいで重い瞼を何とかこじ開けた。

「あっ……あっ……」

少年は地面に這いつくばるように動く。少年が動くたび、足につけられた枷がジャラジャラと音を立てた。

少年は部屋の隅に置かれた器に近付く。器には泥で汚れた水が入っていた。少年はそれを躊躇うことなく飲む。少年は、物心ついた頃から不衛生な水しか与えられていない。

水を飲んだ後、少年は息を吐いた。鉄格子のついた窓を見る。山の木々と太陽の光が見えた。
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